ザイガニック効果は人を惹きつけることができる、心理学分野での現象の一つです。これはプライベートだけではなく、ビジネスにも活用できるもの。
今回はこのザイガニック効果について、詳しくお伝えしていくと共にビジネスでの活用術もお教えしていきますので参考にしてみてください。
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ザイガニック効果とは
まずはザイガニック効果について、詳しく見ていきましょう。人は完成されたものよりも、未完成なものに魅力を感じるものです。この心理を利用すると、日々の生活をより良いものにできるのです。ではザイガニック効果の例を見ていきましょう。
文章が途切れている場合
もしも文章を読んでいて途切れていると「完成させたい」と思う人はとても多いのです。これは一つの欲求と言えるでしょう。
「なぜ途中で終わっているの?」という疑問を持つ前に、すぐに完成させようとする人もいます。
例えば相手からのLINEの文章が、途中で終わっているような場面。こういう時に「何かあったの?」「この後はどうなったの?」と、相手に聞いてしまうのです。
もしくは自分なりに予想をして、これについて「この続きは〇〇って書きたかったんでしょう?」のように伝える人もいるでしょう。未完成のものを完成させることに、喜びを覚える人も多いのです。
映画の予告編について
映画を観に行くと、予告編が流れることがありますよね。こういう時に「この映画をぜひ観たい」と思わせるのは、どのような映画なのでしょうか。
それは未完成な形での宣伝をしているものなのです。ストーリーがある程度分かるもの、どのような登場人物が出演しているのか明かされているものに、人はあまり魅力を感じないでしょう。
例えば「信じられない!今までに誰も見たことがない物体が空に!?」のような予告になると、それはどういうものなんだろう…と人は多くの想像をします。
または「誰もが驚く性格の主人公、興味ありませんか?」のように伝えられると、その性格についても知りたくなるでしょう。でも「破天荒で明るい主人公が登場!」と言われてしまうと興味が失せてしまうのです。これもザイガニック効果のひとつでしょう。
恋愛の場面において
相手に好意を持った時に、すぐに告白をするのではなくて通話中に「好きな人ができたの。その人はね…」と言いながら「あっ、出かける用事があった!また今度話しましょう」と言われると、相手はとても気になるものです。
異性の場合には「もしかしたら、自分の名前かもしれない」と思い、意識するケースもありますが、同性から言われたとしても続きが気になる可能性は高いでしょう。
ドラマについて
連続ドラマなどでは「えっここで終わるの?」という場面で終わる場合がありますよね。人は気になるので、次の週も観ようと思うのです。
もしもオムニバス的なものだとしても、主人公が次にどんな謎解きをするのか、次週の予告を観て気になるケースもあるでしょう。
つまりは予告の作り方が、次の週の視聴率に大きく関係するのです。次にどんなことが起こるのか、次週予告ですぐに分かる内容では人は「つまらない」と思ってしまうでしょう。
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ザイガニック効果をビジネスで活用するには
ザイガニック効果は、ビジネスで活用するのも可能です。これについては例をお伝えしますので、実際の場面でも使用してみてくださいね。
プレゼンの時に
プレゼンをして自分が商品を紹介する場面において、Aという商品を説明するとしましょう。この時に「商品Aは、機能性に優れていて今までにないパワーを持っています」とプレゼンをしても、人の心には響きにくいのです。
それよりも「Aという商品は、今までにないほどの素晴らしさがあります。この魅力は使ってみた人にしか分からないもので…」と伝えた方が、クライアントは商品に興味を持つでしょう。
言い切ってしまうのではなくて、未完成な状態でプレゼンを終わらせることにより、クライアントの中で完成させたい欲求が芽生えるのです。
このため続きが知りたい、実際に使用してみたいと思われる可能性が高いでしょう。つまりは言い切らずに、少し溜めた状態で相手に商品紹介をすると効果的なのです。
アポイントを取る時に
アポイントを取る時に「商品Aがあり、そのパワーは今までの商品の10倍です。一度御社にお伺いしてもよろしいですか?」と言われても、相手は商品を見たいとは思わない場合が多いでしょう。
これよりも「Aという商品については、今までのものとかなり違います。そのパワーと言ったらもう…」と最後を濁すようにして伝えてみましょう。
すると相手は、どのくらいのパワーなのだろう?と思い、他の性能についても知りたくなるのです。
相手に興味を持たせるためには、話の途中の間も必要になるでしょう。アポイントを取る時に、相手に種明かしをしてしまうのはNGなのです。
間を持たせた状態で相手の返事を待つようにすると、相手は「それなら明日持ってきてほしい」と、日時指定をしてくるでしょう。
相手から日時指定をさせるように持っていくには、こちらに隙を見せるのも必要になるのです。
人間関係の構築について
「〇〇さんは気の利くところが良いですよね」と、具体的に褒めるのもひとつの方法です。でもあえてここで「〇〇さんの魅力といえばやはり…」と、一度途中で止めてみましょう。
次にどんな言葉が出てくるのか、相手はとても気になるのです。気の短い人なら「続きを言ってよ」とすぐに言うでしょう。
でもここであえて急がずに「多くありすぎて一言では語れませんね」のようにつなげる方法も。
このような話し方を時々しておくと、相手は「この人との会話は面白い」と思いやすいのです。ストレートな表現が好まれたり求められたりする場面もありますが、ザイガニック効果を使った方が、相手との関係性が良くなるパターンもあるでしょう。
副業でも活用可能
例えば副業で仕事を取る時に「〇〇をお願いできますか?」と電話があった場合は、すぐに「はい。水曜日には仕上げます」と言う必要があります。信頼関係を築くことができるでしょう。
でも「〇〇さんは、この知識をどこで学んだんですか?」と聞かれた時には「そうですね。ある人との出会いはとても新鮮で…」と伝えて、しばらく間を置きましょう。
こうすると相手は次の答えについて予測し始めるのです。この後に具体的な内容について、伝えるようにしましょう。興味深い人物だと相手に思わせやすいのです。
仕事で活用する際に気を付けること
ザイガニック効果を活用できると思い、つい続けて使うケースもあるでしょう。でもこれにより、効果が薄れるどころか良い関係が築けないリスクもあるのです。
相手が「この人はいつもこういう言い方だな…」と、もったいぶっているように思われてしまうので避けるようにしましょう。
つまりは毎回当然のように使うのではなく、今が使うのにベストだと思った時にだけ使うようにする必要があるのです。そうすればとても効果的に活用ができるでしょう。
まとめ
ザイガニック効果を使うことにより、ビジネスが上手くいく可能性が高くなります。実際にビジネスで活用している人は、とても多いと言えるでしょう。
これについては、実際に試してみないと効果は分からないもの。相手の性格や人柄について把握をしてから、ザイガニック効果をビジネスでも活用してみるようにしましょう。おそらく今まで以上に、相手とのやりとりがしやすくなるはずです。